2018.03.06
5年後の自分はどんなランナー? 参加者に自身のメッセージ郵送
長野マラソン大会組織委員会事務局(長野市)は、2013年の第15回大会後、出場ランナーに5年後の自分に宛てて書いてもらい預かっていたメッセージを郵送した。「子どもと一緒に走りたい」「家族や周囲の応援があって走り続けることができる」など今の自分に託した思いはさまざま。メッセージを受け取った人たちは、4月15日の第20回大会に向け、それぞれに走る気持ちを高めている。
組織委によると、長野マラソンは、参加する約1万人のランナーのうち8割ほどがリピーター。長く愛される大会にしようと、第15回から毎回、走り終えたランナーを対象に、5年後の自分に宛てたメッセージを書いてもらい、組織委が保管している。第15回の時に寄せられたメッセージは579通。組織委は2月下旬から、書いた本人に向けて発送作業を続けてきた。
埼玉県越谷市の介護職、飯島かよ子さん(52)に届いたメッセージには「息子と一緒に走りたい」とあった。今年、飯島さんは出場するが、息子の出場はかなわなかった。メッセージを見た息子は、練習に付き合ってくれたという。飯島さんは「息子と走るきっかけができた。いつか一緒に出たい」と声を弾ませた。
第1回から出場する会社員の利根川幸雄さん(53)=長野市=のメッセージは「家族や周囲の人の応援があって走り続けることができる」。昨年の大会で目標のサブスリー(3時間未満)を達成したといい、「周囲への感謝の気持ちは変わらない。時間内に完走できるうちは今後も走り続ける」と話す。上田市塩川小学校教諭の柳橋学さん(49)は、末尾に記した「NeverNeverNeverGiveUp」(絶対に諦めないの意味)に「過去の自分に励まされて、自己ベストを更新する気持ちが高まった」と思いを新たにしている。
(信濃毎日新聞)